乗務員さんにインタビュー!

新人さんやベテランさん、最近増えてきた女性乗務員さんなどなど・・・
さまざまな方にインタビューしてみました。
あまり知られていない、タクシー乗務員の実態とは・・・?

株式会社八重洲タクシー 栗原 勇さん
60代以上

休日は、好きな演歌を聴いて癒されています。料理も得意で、ポタージュなんか作らせたら負けませんよ。

栗原 勇さん(78歳)

株式会社八重洲タクシー

乗務員歴 約26年

取材日:2016年3月

タクシー乗務員としての経歴を教えてください。
まず昭和40年に、都内のタクシー会社で4年ほど勤務しました。まだワンメーターが100円の頃でした。当時、日産のプリンスグロリアという車に乗っていましたが、現在の天王洲のあたりは未舗装だったので、雨あがりに泥水でどろんこになってしまい、帰ってきて洗車するのが一苦労でした。
それから別の職に就いた後、1995年にまた別の会社でタクシーに乗り始め、70歳の定年まで14年と少し勤めました。それから今の会社に8年お世話になっています。(※定年後は嘱託で継続勤務ができます)
現在は、どのような勤務形態ですか?
定時制という勤務形態で、月に8回乗務します。勤務時間は朝8時から翌朝4時までの16時間です。年金をもらいながら働いています。
体が大変ではないですか?
明け番(勤務翌日の休日)で寝ていれば、そうは大変ではないです。
家に帰ってご飯を食べて、ぐっすり眠って・・・。そこから朝3時半頃には目が覚めるので、お茶を飲んでゆっくり支度して、余裕を持って出勤します。
心に余裕を持つことが大切なんですね。
そうです。あわてて出たら動悸もするだろうし、それが無いように心に余裕を持ってやっているんです。それが無事故につながるね。
あと、お客様も大事にしないとね。
コンビニの店員さんなんか、すばらしいと思っています。たとえ100円のおにぎりでも、買うと、ちゃんと「ありがとうございました」って言うじゃないですか。それを、初乗り730円でタクシーに乗ってもらって、返事もしない乗務員がいるっていうんだから、不思議でしょうがない。我々は730円ももらうんだから、ちゃんと振り向いて顔を見て「ありがとう」って挨拶をしますよ。そうやって運転手をしていますから、利用する方も安心して乗ってくださいね。
今はカーナビがありますが、無い時代はどのようにしていたのですか?
お客様からおおよその通りの目安を聞くんです。我々は郵便配達ではないので、番地までは分からないんです。なので、通りや電柱に振ってある番地を頼りに行くと、お客様も「だいたいそこでいいですよ」というようになりますね。
今も、だいたいの地理は分かるので、ナビは入力せずに行っちゃいますよ。
いままでで一番の長距離はどこまででしたか?
新橋の蒸気機関車の前から静岡駅の東口まで行きました。会社に予約が入って、指名されて行ったのですが、売り上げで7万4千円くらいでした。でもそのお客様、一言もしゃべらなかったの。それで、支払いで使われたタクシーチケットが偽チケットだったらしいんです。そのころ偽チケットが出回った時代で・・・。
それが一番の長距離だったかな。
タクシーのお仕事はいかがですか。
うれしい時がいっぱいありますよ。「運転手さん、親切だからおつりはいいですよ」なんて言われると涙がでます。
つらいときもあるよ。酔っ払って起きないお客さんとか、何を聞いても「まっすぐだ、まっすぐだ」という・・・これは多いですね。
この業界は、年齢がいっても健康であれば働けるので、ありがたいです。
いまこうやって健康でタクシーやっていることが、一番幸せだと思っています。
ありがとうございました!

編集後記

なんと、78歳の超ベテランドライバーの栗原さん。今年の免許更新を機に引退予定とのことですが、無事故無違反で会社からの信頼も厚く、その人柄から、お客様からの評判も良いそうです。

取材協力

株式会社八重洲タクシー

〒157-0067 東京都世田谷区喜多見7-36-21

TEL:03-5494-6788 / FAX:03-5494-6789

HP:http://yaesuunyu.com/

※掲載内容は取材当時のものです。

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