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子育てタクシー特集

タクシー会社をさがす・料金を調べる・観光する

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子育てタクシー特集

共働き家庭が増え、そんなパパ、ママ、お子さんをサポートするサービスが増えています。タクシー業界も妊婦、育児支援を行う事業者が増えています。

「子育てタクシー」は全国の子育て支援事業団体の協力を得て、子育て支援施設で実習を受けた乗務員が送迎を行うタクシーです。
今回はそんな「子育てタクシー」に焦点をあてて、サービスを提供している関係各所にインタビューを行い、現状を伺いました!

「子育てタクシー」は(一社)全国子育てタクシー協会の登録商標です。

子育てタクシー協会インタビュー

(一社)全国子育てタクシー協会 会長東宝タクシー株式会社 代表取締役社長

大野 慶太

子育てタクシー協会がどのような活動をされているかお話を伺いました。

子育てタクシードライバー インタビュー

アサヒタクシー株式会社ハマなでしこドライバー

大橋 明日葉

お客様との触れ合いの中で感じたこと、想いなどを伺いました。

子育て支援事業団体インタビュー

認定NPO法人びーのびーの

畑中 祐美子

子育て支援という、タクシー業界とは異なった視点で「子育てタクシー」についてお話を伺いました。

子育てタクシー特集

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子育てタクシー協会インタビュー

(一社)全国子育てタクシー協会 会長東宝タクシー株式会社 代表取締役社長

大野 慶太

子育てタクシー協会がどのような活動をされているかお話を伺いました。

2004年に「子育てタクシー」が誕生してから15年が経ち、現在148社の事業者が子育てタクシーを運行されていますが、タクシー事業者にはどのように案内し、加盟事業者を増やしているのでしょうか?

全タク連が発表した、11の活性化項目(※1)の追加の一つに上がったのは、追い風になっていると思います。それをきっかけに、各県協会にアプローチしたり、周囲の会員(加盟店)事業者側から仲間を募ってもらったりして、地道にやっています。
(※1)「タクシー業界において今後新たに取り組む事項について」新たに子育て支援タクシーの普及、キャッシュレス決済導入促進といった11項目が追加された。

子育てタクシー協会として利用者へどのようにPRをされていらっしゃいますか?

協会全体としては、直近では、都営地下鉄に広告を出したりしています。
当初、協会としても、広告をやるかいなかで、すごく議論になりまして、「やって意味があるの?」という意見もありましたし、「いや、子育てタクシーってものがあるということ自体が認知されていなんだから、それならPRすべきだ」という意見もあり、悩みながらも「子育てタクシーというものが世の中にあるということが、目に触れることをやってみてもいいのではなか」ということで、去年やってみました。
でも、結局はタクシー会社が自らの責任でPRしてくれないと、どうしても地元での認知は広がらないので、広報活動の好事例を取り上げ、協会内で共有するようにしています。

これから「子育てタクシー協会」への入会を検討している事業者がいざ入りたいと思った時に、これがネックだから入会に二の足を踏んでいる事業者があると思います。そういった事業者はどういった点がネックになっていると思いますか?

入会金や、養成講座、教育にかかる費用負担が重い、という指摘を聞きます。運転手さんが今少ないし、教育してもあと数年で退職されちゃうということがありますから、そうするとやっぱりムダに感じるわけで…。
教育に金をかける余裕がないということだと思いますが、是非コストではなく、投資だ、という視点で検討頂きたいですね。

先日、国土交通省 早船自動車局旅客課長と懇談されていましたね。その際、相乗りタクシーにも触れられていましたが、実際に子育てタクシーではどのような活用を検討されていますか?

相乗りタクシーそのものは、おそらく来年になにがしかの体制を国が整えると思うんですけど、その時に子育て世帯を対象にしたサービスの提供ができればな、と思っています。

事前確定運賃について、子育てタクシーでサービスの提供などは検討されていますか?

今、ひよこコースでやっている限りでは、そんなに子育て世帯の方に事前確定運賃のニーズが高いように感じていないです。去年、子育てタクシーの会員事業者が、子育て世代の利用を想定して「タクシー定期券(※2)」を実験しましたが、実際は高齢者の利用が多かったんです。
(※2)国土交通省が2018年10月より1ヶ月間、利用可能区域や利用回数などの条件の範囲内で、一定期間、定額で乗り放題とする運賃サービスの実証実験を実施。
どちらかというと、子育て世代からは、もう少し負担を・・・金額を減らすという、ニーズの方がありますよね・・・そりゃそうですよね・・・。でも、そこは相乗りタクシーでなんとか出来ればいいなと思いますね。

利用者からの声はどのように収集されていますか?

例えば、以前やったインスタグラムでの「ぬりえ」のキャンペーンでは、「ひとこと」のところにお客様からの声や子育てタクシーを使ってみてどうだったという、意見が続々ときました。ぬりえキャンペーンは、お客様への感謝にもなりましたし、利用者とのコミュニケーションが図れた、という意味でも、素晴らしかったです。

協会として、今一番力を入れていることはなんですか?

47都道府県に「子育てタクシー」を普及させていくためには、4つのフルセット(かんがるーコース、ひよこコース、こうのとりコース、ふくろうコース)ではなく、例えば、妊婦支援の「こうのとりコース」に特化したサービスでも加入できる事だったり、「ひよこコース」のように習い事に特化して入会できるような制度が必要ではないかと思って、今現在、検討しているところです。

これまでの15年間で感じた変化はありますか?

子育てタクシーの認知がすごく進んだな~というのはあります。
おかげさまでメディアに取り上げられていることによって、タクシー会社が子育て支援をやっているというのが、知られるようになってきました。そこはやはり昔とだいぶ違うかなと思います。また、地域によって違うかもしれませんけど、若いドライバーさんが子育てタクシーをやるのが増えてきているんじゃないかなぁ。

以前は求人募集の際、「子育てタクシードライバー募集」みたいな、一種の奇策を取る事はありませんでした。普通のタクシードライバー募集でやってきましたけど、ここまで人材不足が深刻化してくると「子育てタクシードライバー募集」というかたちで募集すると、元保育士さんがやってきたりだとか、女性の方がやってきたりとかしています。これは本当に最近の出来事だと思います。それはだいぶ昔とは違うような気がします。

少し前は50~60歳のおじさん達に、むりやり今の子育て支援のあり方を教えていた様な気がしますけども、最近は「自分の子育て経験を活かして、タクシードライバーをやろう!」という人が少しずつ増えている気がします。こういった事は10年くらい前にはありませんでした。

今後の夢などありましたらお聞かせください。

タクシードライバーが妊婦の送迎なり、こども一人の送迎が当たり前のように出来る事が最終のゴールです。現状では、これらのサービスがプレミアムなサービスだから、「子育てタクシー」の存在意義があるんでしょうけれども、ある種、プレミアムではない状態にすること。つまり、「子育てタクシー協会」が無くなってしまうことがもしかしたら究極のゴールかなと思います。そのためには、ドライバーさんの資質を上げて行くことが必要でしょう。

子育てタクシーを利用されるお客様にお伝えしたいことをお聞かせください。

やっぱり、運賃が高いって思われていることについては、僕らのサービスが良くないのかな・・・と思っているんですけど、とはいえ、なかなか安くというのは、運転手さんが一生懸命やっている以上は、そこはちょっと難しいというのがあります。
だから相乗りなどを進めていく必要があると思うんですが、やっぱり「値引きをなんとかしてもらいたい」というところは、一人の運転手さんを使ってやっている以上、なかなか厳しいというのは、どうかご理解いただきたいと思っています。

もう少しだけ聞いちゃう!子育てタクシー「喜怒哀楽」

子育て養成講座で、一部小児救急の講座を持ってくださっている方がいるんですが、その方が、子育てタクシーユーザーで、その養成講座の中で「ひよこコース」の事例を紹介してくれました。
ひよこコースの利用で、「塾の送迎の際、車の中でしりとりをしてくれるとか、そういった事に子供が非常に喜んでいる」と養成講座で話してくれました。
そういうちょっとした思いもかけないサービスって程じゃないですけど、こういう事例として取り上げてくださるのは嬉しかったです。

ないかな。

仲間(タクシー会社)がなかなか増えず、利用者のニーズにお応えできていないこと、でしょうか。

地元でのイベントやオリジナルの子育てタクシーグッズ制作などが楽しいですよね。
子育てタクシーをPRするイベントを、各地でとても楽しくてやっているので、それがイイですよね!

ありがとうございました。

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子育てタクシードライバー インタビュー

アサヒタクシー株式会社ハマなでしこドライバー

大橋 明日葉

お客様との触れ合いの中で感じたこと、想いなどを伺いました。

子育てタクシー乗務員歴は何年ですか?

2年目になります。

子育てタクシー乗務員をやろうと思ったきっかけは何ですか?

自分が母親なので母親目線になってしまいますが、電車やバスの公共機関だと他の人もいるので、気を使われるという方が多いし、私もそういうところがありました。
私は自家用車があるので、普段は自家用車ですが、運転ができない方、パパがいない時に動けないママなどは、絶対タクシーは良いだろうなと。
私自身、タクシー乗務員になる前は、「子育てタクシー」というものがあるのも知らなくて、こういったサービスを知って、ぜひやってみたい!と。

実際に入社して、子育ての実習を受けた時はどのような気持ちでしたか?

研修を受けた時には楽しくて、前向きで子供も好きですし、親御さんの役にも立てるし、子供たちと楽しくやっていけるものだと思っていたんですが、実際にはワガママを言うこともありますし、お子さん内でケンカが起きたりだとか、習い事へ送るのに「今日は習い事行きたくない!」と言われたりとか・・・そういったことも目にするようになりました。
楽しくもあり、でも気ももちろん使うお仕事という感じです。

妊婦さんまたは子供たちの対応のとき、気を付けていることはなんですか?

お荷物をお持ちしたり、乗る際にも足元でつまずかないように気をつけています。
子供は足の長さが違うのでちゃんと乗れるように配慮しながら、「足元にステップあるからね~」と車の高さを伝えたりします。
運転中はもちろん、私も妊婦だったことがあるので、空調の加減を聞くこともそうですし、普通のお客様以上にバックミラーで様子を見るようなこともしています。
あとスピードとかを気にしながら乗務しています。

ひよこコースのようなお子様のみでの乗車の場合、車内ではどのような対応をされていますか?

お話します。お話したり、うた歌ったり、ちょっと前には「コレで運動会でおどるんだ~」と歌っていたので、それが最近のアーティストの音楽だったので、私のスマホにその曲入れて、次利用された時に流したら、みんなで歌ってすんなり送れたという事がありました。

みんなという事は兄弟でのご利用ですか?

学童保育でのご利用がありまして、同じ目的地なので一緒にお乗せするというものです。

そのようなご利用もあるんですね。

泣いちゃうような子もいて大変なんですよ。
そういった場合、毎回悩むんですが、基本的には子供の話には首を突っ込まない方がいいんですけど、さすがにひどい言葉とかを言ったら「(優しく)そういう事言うの?●●ちゃんだったら、そういう事したかった訳じゃないでしょ」とか、そういったことをやりながらお送りしています。

通常の送迎とはまた違った気配りがあるんですね。これまでで一番うれしかったことはありますか?

「ありがとう」と「またお願いします」「こういう(サービス)は初めて」と言われるのは嬉しいです!
「これまで他のタクシーに乗って来たけれども、こんなに素敵なタクシーは初めてで、ありがとうございました」というママからのお声と、お子様からは「お姉さんタクシーがいい!乗りたい!」と言われたり、「大橋さんのタクシーに乗る」とか言われるとすごくうれしいですね。
毎回お乗せしているお子様だと、最初はなにもしゃべらなかったのに「今日学校でね~」とかしゃべってくれるようになったり、「ありがとう」って手を振ってお家に帰られたりする姿をみると、とてもうれしいです。
あと、ちょっと前にご利用された方で、パパと保育園の女の子なんですが、女の子が緊張して私とあまりしゃべってくれないんですが、パパだけでご利用頂いた時に、お家で「タクシーの運転手になりたい」と言ってくれているみたいで。
私のマネをして「どちらまでいかれますか?」とか「いくらです」とかタクシー運転手ごっこをお家でやってらっしゃるみたいで、それはすごくうれしかったです。

反対に一番大変だったことは何ですか?

幸い今のところそこまで大変といったことは無いんですが、お子様だとたまに「今日は行きたくない、歩いてく、タクシー乗らない」と始まった事があったので、その時は結構時間がかかりました。
お子様の場合、最初の頃は緊張していてイイ子なんですよ。それが慣れてくると、少しワガママが出てくる…みたいのはあります。

これまでで一番忘れられない出来事は何ですか?

乳児をお連れの方で、もう結構げっそりされている方がいらっしゃって、とても静かだったんですよ。
病院に通われていて、ミラーで見ても疲れきっている様子で、もちろん自分も経験があるので、「大丈夫ですか?寝れてますか?泣くんじゃないですか?」って話しかけたら、もうそこから「あ!分ってもらえる」と思って頂いたのか、「もう、すごい大変なんです」「分りますよ~」て、話をしたら、乗った時と降りる時で表情が違っていて。
「聞いてもらってありがとうございました!育児がんばります!」みたいな感じで降りていかれたのは、一見タクシー乗務員の仕事ではないような感じもするんですけど、でも子育てタクシー冥利に尽きるなと思えたことです。

子育てタクシーをやる前と現在では、何かご自身に変化などありましたか?

私自身(こどもを)預けて働いている身なので、私も一人じゃないと言いますか、みんなママも頑張っている、こどもも頑張っている、というのを直に他のお子さん、お母さんを見ることで、自分も頑張れると感じます。
お外で他の子供たちもワガママなんも聞いていると「うちの子もそんな大したことないのかな(笑)」みたいな、これから大きくなってもこんな感じなのかなとか、そういう自分のためにもなるし、勉強にもなるって思えることがあります。
自分の子育ての励みにもなります。

これからの目標や夢などありましたら聞かせてください。

多くの人に(子育てタクシーを)知ってもらいたいな、というのが率直なところです。
今でも普通の配車や、普通に流しのタクシーでお乗せした小さいお子様連れのお客様に、このサービスのお話をすると結構知られてない事が多いので、ぜひ知って頂きたいというのが一番の思いです。

子育てタクシードライバーに興味を持っている方、関心がある方へメッセージなどありましたらお願いします。

運転が好きであれば、お子さんがいる、いないに関わらず、自分の母親、父親でもいいですけど、日常生活で多分みなさん、誰か乗せている方のことを考えてゆっくり走ったりだとか、急ブレーキは踏まないように、自分のお子さん乗せている時になどしていらっしゃるはずなので、日常でやっている事で、それが仕事になるわけなのですんなり入って行けるのかなと思います。
また覚えなきゃいけない事って特には…
もちろんメーターの操作とかは必要ですけど、知識はそこまで(必要なくて)、もう乗っている時のお客様のお話を聞くだけでも、共感するだけでもいいですし、主婦業、子育て業からすんなり社会復帰というか、私もそうですが、そういうのがしやすいというか出来るので、ぜひ!と、思うんですけど、でもやっぱりタクシーというのがまあねぇ、なかなか難しいんですが、ぜひ皆さんにやって頂けたらと思います。

子育てタクシーを利用してみたいお客様にメッセージをお願いします。

子供が結構しゃべったりとか、はたから見た時ちょっとうるさかったりとか、そういった事を心配しているママには先にお伝えします。「子育てタクシーでは全然大丈夫です。泣いても全然気にしないです!」そういった一声をかけたりしています。
本当に気を使わず、せっかくドアtoドアで行ける唯一のもので、とてもイイサービスだと思うのでぜひ多くの方に知ってほしいです。

ありがとうございました。

子育てタクシー特集

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子育て支援事業団体インタビュー

認定NPO法人びーのびーの

畑中 祐美子

子育て支援という、タクシー業界とは異なった視点で「子育てタクシー」についてお話を伺いました。

子育てタクシーでの、NPOの役割を教えてください。

大きく二つありまして、ひとつは教育の面と、 (利用者が)直接タクシー会社とやり取りしなくて良いクッションとしての役割です。
教育というのは、実習で子育て支援の場所に運転手さんを連れて行くというのがあるんですけど、そこに同行します。
運転手さんだけだと、子供って寄っていかないから、スーツではなくTシャツ、ジーパンで良いからとお伝えしています。
普段いない知らない男性がいることは、親子にとってちょっとしたストレスになります。
地域福祉交流スペース(※1)には癒しの場として来られているので、ゆっくりしたいとか、育児のストレスを軽減したくて来ているので、余計なストレスを感じさせないよう、そこは現場のスタッフ、運転手さん、親子の人たちにも負担がかからないように気をつけています。
その時に、お母さんたちに「子育てタクシーって知っている?今日来ていらっしゃる方は今度、資格を取るために実習に来ているんだよ」という事を我々からお伝えしています。
そうすると「へ~そうなんですね」「それはどんなサービスなんですか?」って、そこで直接運転手さんから話してもらいます。
そうすると運転手さんも目の前のお客さんがこういう人たちなんだって分りますし、お母さんたちも「そのサービスいいですね」って言ってくれるので、モチベーションも上がります。
お母さんたちにとっても、タクシーって怖いでしょというイメージが「ああ、こうやって実習をしている人が運転手さんになるんだ」という事を直で見せられるので安心されます。

クッションの役割としては、利用者が直接タクシー会社に何かあっても言わなくていいように、私たちが介在します。そして私たちはこういう場所をそれぞれの場所で持っていて、日ごろ親子と接していている中で、「こいうったサービスが始まったんだって」と、お勧めもできるし「(タクシーで)嫌なことがあったら言ってね、代わりに言うからね」と間に入ってクレーム的な事も、一度我々の中で翻訳して、タクシー会社さんに伝えることで、より伝わりやすくなると思っています。
そういう意味では、全部が全部タクシー会社が引き受けるのではないので、タクシー会社にとってはラクだと思いますし、お客さんにとっても間口が低くなるのかなと思います。
(※1) 「認定NPO法人びーのびーの」では、世代を問わず気軽に集える地域福祉交流スペースや子育て支援拠点を提供している。

タクシー事業者とのやりとりで心がけていることはありますか?

一緒に仕事をする場面ってどんな時があるかと考えると、広報イベントを一緒に打ったりする時だったりするんですよね。
あと、乗務員の養成講座の時に「ここの地域ではこういう子育て支援があって、何月何日何曜日には、区役所にたくさん親子が来るよ」とカレンダー的なお知らせをすると、「その日が雨だったりしたら、お客さんたくさん来るはずだから」と乗務員の方々が気づけるような情報提供をしたりするような場面もあります。
気を付けている事、心がけている事は、子育て支援の業界だったり、お子さんがいる方だったらわかる言葉だったりを、分りやすく置き換えて伝えるようにしたりしています。
あと、子育てタクシー協会とお付き合いをしている子育て支援の団体、NPOなどの団体運営者は、目の前の社会課題に向かって割とボランタリーで立ち上がる人が多くて、あまりコスト意識とか無くて、やろうと思ったらとことんやる方が多いんです。
「ここまでやるのは当たり前でしょ、親子のためなんだからここまでやってくれないと困るのよ」みたいな事を現場の職員たちは言いがちなんだけど、お仕事してビジネスとしてやってらっしゃる方々はそこが全然違うから、(タクシー会社に)求めすぎるものではないよね、ということは意識するようにしています。

子育て支援の立場になると「これもやって欲しい、あれもやって欲しい、これも文句言っておいてね」みたいなことは出ては来るんですけど、タクシー会社さんは今、働き手不足で、夜迎えに来てって言っても、夜働ける運転手さんもいなかったりするので、そしたらそこをどうしていくかを一緒に考える、タクシー会社の視点に立って考える習慣をつけないと、要求するばっかりでは続かないので。
なので、タクシー会社の事情も分ったうえで、「夜迎えに来てくれないと困るんだよ」といったお客様には、その事情はわかりますが、このエリアで走っている会社さんはここだけで、この会社さんでは今出来ないので、他の情報提供を差し上げるとか、そういった時にどれだけ情報提供を差し上げられるかというのを蓄積させておくということが役割だと思っています。関わるNPOスタッフは皆がそういった対応ができるように意識はしています。

子育てタクシーで嬉しかった事、大変だった事を教えてください。

ある親子のお客さんが横浜から都内の病院に定期的に通っていて、その方専属のようにずっと送迎していた乗務員さんがいらっしゃいました。 送迎の際に、「なんか、その親子の様子が気になる」と、タクシー会社から我々に伝えてくれたことがあり、そこからその方へ色々な支援に繋がる事がありました。
我々はいつでもウエルカムの姿勢でやっているつもりだけども、子育て支援拠点に来られなくても、運転手さんが移動のなかで、そういった部分をフォローし、拾ってくださる方がいて、しかるべき所に伝えられたというのは、本当に感動しました。
あとは、学童保育で利用されているお子さんの送迎で、転居されることになってもうタクシーを使わなくなった際に、運転手さんに渡したありがとうのメッセージが「本当に楽しかったです。大きくなったらタクシーの運転手になりたいです」と、子供が書いてご家族がタクシー会社に持ってきたという話を聞いて非常にうれしかったです。

大変だった事は…日々、困ったなぁと思う事は、お客様の利用地域のお問合わせでサービス対象地域外だったりするのが、やっぱり辛いなぁと思うことですね。
でもそれ以外はそんなに・・・私が知っている中では事故が起きたと言う事もないですし、ものすごいクレームを言われたとかも無いです。

これからの目標や夢などありましたら聞かせてください。

子育てお母さんたちが「バスに乗って嫌な思いをした」「電車に乗って嫌な思いをした」みたいな事が日々SNSなんかで溢れていますけど、「タクシーに乗って嫌な思いをした」ってあんまりないんじゃないかなと思っています。
それは多分一度嫌な思いをさせてしまうと、運転手さんは自分の商売に直結していますから、それをやってしまうとマイナスであることは分っていると思うんです。
電車・バスに乗って嫌な思いするくらいなら、タクシーに乗った方が良いし、そのための財源措置みたいなものを国がやってくれるような、自治体が出してくれるような活動を、子育て支援側かも発信していけたら良いなと思っています。
子育て支援の政策として、タクシーに乗りやすくなるようにするには、タクシー業界だけが言っていても絶対ダメなはずなので、子育て支援側だからこそ、一緒にやっていく意味が出てくると思うので、それは大事なことではないかと思います。

これから利用される妊婦さん、子育て世代にメッセージなどありましたらお願いします。

運転手さんは怖くないから使ってください。気軽に乗って欲しいなあと思います。
初乗り運賃が安くなったりするような時代になっていくと、ちょっと今日のお父さんの缶ビールを1本減らせば、タクシー1回分乗れるとか出てくると思うので、「もう出かけるの大変!」とか、「ここから子供黙らせながらバスに乗って帰るのかと思ったら、もうどこにも出かけたくない」みたいになってしまうのなら、缶ビール1本削ってタクシー乗った方が楽だよって思ったります。
その方がハッピーじゃないですか、親も子供も。

まだ子育てタクシーに加盟されていないタクシー事業者へメッセージがありましたらお願いします。

子供は減っているかもしれませんが、子供の事で培ったサービスのスキルは、今後増えゆく高齢者にも対応できるはずなので、教育の機会ととらえて頂けたら、子供の事だけの教育ではないと思うので、サービスのスキルを高めると言う意味で、子育てタクシーに加盟してもらえると良いなと思います。
子供って車汚すし、お母さんでもぞんざいな人もいるし、攻撃的なお客さんにぶち当たることもあるかもしれないけど、そこのところに間に入ってクッションになる人たちがいるので、恐れず、ひるまず委ねて頂ければ、地域の団体が応援するので、そこのところは心配しないでください。

ありがとうございました。