タクシーの地理試験とは
乗務員になるには、二種免許の他に「地理試験」が必要となる地域が存在します。ここでは、タクシーの地理試験とは一体なんなのか、地理試験の内容や、合格のためのポイント、地域ごとの地理試験の有無などタクシー乗務員になるために必要な地理試験について解説します。
タクシーの地理試験
乗務員はお客様を安全、確実かつ迅速に輸送することが責務のため、営業区域内の地理が詳しくないといけません。
地理試験は、特定の地域で乗務員をする場合のみ必要となります。
地理試験が必要なエリア
- 東京都・・・23区、武蔵野市、三鷹市(23区は、別名特別区とも言われています)
- 神奈川県・・・横浜市、川崎市、横須賀市、三浦市
- 大阪府・・・大阪市、池田市、箕面市、茨木市、高槻市、摂津市、島本町、豊中市、吹田市、東大阪市、八尾市、守口市、門真市、堺市、高石市、泉大津市、和泉市、忠岡町
地理試験の会場は、各県のタクシーセンターとなります。
東京都の地理試験会場
- 場所・・・公益財団法人東京タクシーセンター
- 住所・・・東京都江東区南砂7-3-3
- 開催日・・・月・火・金曜日(但し、休日、祝日及び12月29日から12月31日までと1月2日、1月3日を除く)
- 受付時間・・・「地域に係る地理」を受験される場合は午前10時まで
「法令、安全及び接遇」を受験される場合は午後1時まで - 試験時間・・・各科目申請手続きから合格発表まで概ね2時間
- 受験料・・・6,800円(各科目ごとに3,400円)
- 問題数・・・地域に関する地理の科目は40問中32問以上で合格
- 合格発表・・・所要時間内に発表します
- 持ち物・・・受験料、運転免許書、筆記用具(鉛筆、消しゴム、ボールペン)
- 参考URL・・・公益財団法人東京タクシーセンター
神奈川県の地理試験会場
- 場所・・・一般財団法人神奈川タクシーセンター
- 住所・・・神奈川県横浜市中区日ノ出町二丁目130番地
- 開催日・・・月・金曜日(※月曜日は法令、安全及び接遇の試験のみ)
- 受付時間・・・「地域に係る地理」を受験される場合は午前9時~9時20分まで
「法令、安全及び接遇」を受験される場合は曜日によって異なります
※月曜日:午後1時~1時20分/金曜日:午後2時~2時20分※ - 試験時間・・・各科目1時間
- 受験料・・・各科目3,400円
- 問題数・・・地域に関する地理の科目は40問中32問以上で合格
法令、安全及び接遇の科目は45問中36問以上で合格 - 合格発表・・・所要時間内に発表します
- 持ち物・・・受験料、運転免許書、筆記用具(鉛筆、消しゴム、ボールペン)
- 参考URL・・・一般財団法人神奈川タクシーセンター
大阪府の地理試験会場
- 場所・・・公益財団法人大阪タクシーセンター
- 住所・・・大阪府大阪市鶴見区鶴見4丁目5番9号
- 開催日・・・事前に申込みが必要なので、タクシーセンターに要確認
- 受付時間・・・事前に申込みが必要なので、タクシーセンターに要確認
- 試験時間・・・各科目1時間
- 受験料・・・各科目3,400円
- 問題数・・・地域に関する地理の科目は文章問題40問(○×式:25問、選択肢式:5問、地図問題:10問)80点以上で合格
法令、安全及び接遇の科目は文章問題15問(○×式:10問、選択肢式:5問)80点以上で合格 - 合格発表・・・所要時間内に発表します
- 持ち物・・・受験料、運転免許書、筆記用具(鉛筆、消しゴム、ボールペン)
- 参考URL・・・公益財団法人大阪タクシーセンター
大阪の地理試験の概要が変更になりタクシーセンターでの講習(4日間)を受講するのが義務付けられており、講習の最終日に地理試験を受ける流れになります。
地理試験の内容
地理試験では、地図で示された主要幹線道路を答えるものと地図で示された主要施設を答えるものが出題されます。
それ以外が応用問題とされ、主要施設と市区町村の関係や、駅との関係を問うもの、乗車地から降車地までの最短経路を問うものなどがあります。
そして、2015年10月1日から新たな試験科目である「輸送の安全及び利用者の利便の確保に関する試験」が追加されました。
内容としては「法令」「安全」「接遇」の3項目に分かれた問題が出題されます。
「法令」は道路運送法、タクシー業務適正化特別措置法、その他の関係法令に関する事から出題。
「安全」は当該指定地域における交通事故の発生状況、交通事故の防止及び事故発生時の措置に関する問題。
「接遇」は乗務員の基本的な心構え及び接遇に関する事項や高齢者・障害者等の乗車、降車等における乗務員の対応に関する問題が出題されます。
地理試験の勉強方法
頭の中で地図が描けるようになるのが理想的です。
そのためには、問題集だけではなく、マイカーやレンタカーなどで、実際に幹線道路、交差点、地名、スポットなどを意識しながら走ってみると良いでしょう。実際に自分で運転しながら覚える人も多いようです。
また地理試験に関しては、タクシー事業者が独自の研修を行っているところもあります。
試験問題は、基本問題25問、応用問題25問という構成ですので、前半の基本問題をなるべく全問正解できるようにするのが合格の一番の近道です。
前半の基本問題の25問は、東京であれば6パターンの主要幹線道路、交差点図と主要施設図が用意されていますが必ずその中から出題されることが決まっています。
ですのでこの6パターン×2の12パターンの幹線道路、交差点、主要施設を完全暗記してしまい25点確実に得点できるようになってしまえば、応用問題は25問中7問正解すればよいことになります。
試験の構成を把握し効率よく勉強しましょう。