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来た!来たぁ!とうとう、やって来たでぇ~!長距離の客が!ひひひひぃ~~!(気絶寸前!) 大阪市港区の超水族館の前で3時間強。(まぁ、これが通常の待ち時間ですねんけどねぇ!ホンマでっせぇ~!) いやいや、気長に本を読み昼寝をして待った甲斐があったと言うものです。 行き先は関西国際空港(以下、関西空港)だと言うでは、あぁ~りませんか! はっきり言って失神と失禁するくらい嬉しいのであります。 ついでにあまりにものビックリに大人しく眠っていた腎臓結石がコロリンと動きそうなのであります。 このタクシー乗り場からは関西空港行きの仕事なんかほとんど無く、めっちゃ珍しい事なのです。 それはなぁ~んでかぁ?と説明すると、タクシー乗り場の横に関西空港行きの高速リムジンバスの乗り場が大きな看板を出して構えているんですわぁ。ホンマ無茶しよるぅ!
こなたぁ~、関西空港までタクシーで40分。中型一台1万2千円強。高速料金と関西空港連絡橋料金も入れると1万5千円前後になります。 かたやぁ~、関西空港行き高速リムジンバス。所要時間は1時間。料金は大人一人1千3百円のみ。 こなたぁ~、シートの汚いタバコ臭い体臭口臭ムンムンの無愛想な運転手に当たる確率は高し! かたやぁ~、清潔な車内とリクライニングシート、運転手は絶対に文句は言わないし運転手の口臭も判らない! さぁ~、あなたならどっちを取りますかぁ? ウエちゃんは現役のタクシー運転手です! タクシー運転手には稼いでもらいたい気持ちはいっぱいです。しゃぁけど臭いかも知れへんタクシーには乗りたい事はおまへんわなぁ。 ウエちゃんもやっぱり、リムジンバスに乗り込んでしまうんとちゃいますかぁ?
冷凍たこ焼きなどの大阪の土産を両手いっぱいに持った、観光帰りの風体をした親子連れがタクシー乗り場の方へやって来た。父親らしき人がウエちゃんのタクシーの後ろの窓越しに 「運転手さん?関西空港まではタクシーでいくらぐらいなの?」 と聞いて来た。 阪神高速湾岸線の料金と、関西空港連絡橋の料金を併せたら1万5千円位であると言う事を優しい顔で告げると、 後方で子供の手を引いた奥さんの方に向かってその事を大声で言っている。
ここのタクシー乗り場へ関西空港行き絡みで聞いてくる客のほとんどは 「あのぉ~、すみません!関西空港のリムジンバス乗り場はどこでしょうか?」 と言うものばかりである。
「どうする?」と父親の声。 「1万5千円は高いわねぇ!」と母親の声。 「でも疲れたしさぁ、タクシーで行こうよ!」と父親の声。 「あそこにリムジンバスも出てるわよ!いくらなのかしら?」と母親の声。 「こらぁ!ごっちゃ、ごっちゃ言わんと早い事乗らんかいやぁ!蹴り上げるどぉ!」とウエちゃんの心の声!
その様子を見ていたウエちゃんの一台後ろの、Nタクシーの初老の運転手が突然、 「お客さん!お客さん!ほんならワシが全~部込みで一万円で行きますわぁ!」 と言い出した。 この運転手、海遊館タクシー乗り場のドンのウエちゃんの事を知らないらしい。 運転手の顔を見るが見たことがない顔である。大阪では客に対して『シャブリ(チャブリ)行為』はしないのが鉄則である。
「えぇ~!一万円で行ってくれるのぉ?信じられなぁ~い!」 とビツクリする母親。 「行きまっせぇ!暇やさかいに出血大サービスですわぁ!がっはは!」 とNタクシーのウマシカ運転手。 「へぇ~!やっぱり大阪のタクシーは親切だなぁ!」 と感激する父親。 「へぇ~!もう親切がモットーですさかいに!けけけっ!」 とNタクシーのアホアホ運転手。 「先頭の太った運転手さん、ゴメンネ。後ろのタクシーに乗るからさぁ、許してね!」 と必至でウエちゃんに謝る父親。
喧嘩ならまだ誰にも負けた事があらへんウエちゃん! 若い頃は瀬戸内少年愚連隊(岸和田とちゃうでぇ!)とまで言われ、世間から恐れられていたウエちゃんなのであります。 普通ならこのちょっと脳味噌の量が少ない運転手を、運転席から引き摺り出してケツの穴から指を突っ込んで奥歯をガタガタいわすところなんやけどねぇ。 しやぁけど周りには、大阪へ観光にやって来て楽しい一時を過ごした人ばかりなので、ここはもう人間形成が確立したタクシー運転手のウエちゃんは我慢する事にしたのであります。
Nタクシーのバカタレ運転手は大喜びでトランクを開け、荷物と土産を満面の似非(エセ)笑顔で積みこんで、空車メーターのままで発進して行ったのであります。
それゆぅ~て、道路運送法に違反した不倒メーターとちゃうん?Nタクシーさん! 見ず知らずの客に割引分5千円をタクシー運転手がポケットマネーで負担するような、重要無形文化財級の運転手は絶対にいてまへんわなぁ!
大阪港区の海遊館から関西空港まで40キロ!それも出発して500メートルほどで阪神高速道路。 40キロ全部を不倒メター、もしくわ高速の途中までか途中から実車メーターの操作をしたらタコグラフで一目瞭然に解るんとちゃいますかぁ?Nタクシーの運行管理の方! タクシー運転手は一定の売上以上を会社へ持って帰ったら何をしてもよろしいんでっかぁ? なんかタクシー業界のレベルの低さを、まざまざと見せつけられたNタクシーによる2001年5月14日火曜日午後4時ちょうどの、大阪は海遊館前での出来事でした。 Nタクシーさん!車番、無線番号など全部控えてまっせぇ~!運輸局へ行きまひょかぁ?
尚、上記のNタクシーはウエちゃんのタクシー会社が所属するチケット無線グループの『親交会』なのです。いわば、同じ釜の飯を食っている仲間なのです。 車庫もウエちゃんの会社と同じ西大阪基地で、諺(ことわざ)だけではなく本当に食堂で同じ飯を食べている仲間なはずです。 タクシー運転手のモラルもこの不況で地に落ちたんやろかぁか? Nタクシーは某タクシーのグループ会社です。このグループ会社は介護タクシーに力を入れており、ホームヘルパー2級の運転手さんをどんどん養成しております。 ひょっとしてこのNタクシーの運転手さん!社会奉仕の精神でやったんでしょうかねぇ? そんなアホなぁ!
【宣伝告知】上記のようなウエちゃんのタクシー運転手として日常のさまざまな出来事を1冊に まとめた本が7月下旬に全国書店にて一斉発売される事になりました。 『ウエちゃんのタクシー日記』(仮題)/本の雑誌社・刊/1600円税別(予定) 本の雑誌社と言えば編集長は椎名誠!椎名誠と言えば全国街々津々浦々辛口批判! 辛口批判と言えば、タクシー運転手のウエちゃんですので宜しく!
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●ウエちゃん
タクシー運転手と文筆の二足の草鞋を履く大阪のタクシー運転手 著書・・・ 『笑う運転手/ウエちゃんのナニワタクシー日記』 『国道の西、夜明けのミナミ/ウエちゃんのナニワタクシー日記』 (両著とも…本の雑誌社より刊行)
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