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当社がホームページの無料製作サービスを始めて2ヶ月がたちましたが、多くのタクシー会社で次のような会話があったと聞いています。 息子専務: 「社長、そろそろうちの会社もホームページを持ったらどうでしょう。」 父社長: 「そんなものに金をかけて、いったい誰が見るのだ。」 専務: 「21世紀はインターネットの時代ですよ。社長のようなことを云っていると時代遅れといわれますよ。」 社長: 「俺はインターネットなどやったことはないが、これまで何一つ不便だと感じたことはないよ。」
結局、この会社ではホームページをつくることは見送りとなりましたが、 社長さんの無理解よりも専務さんの説得力不足の方に原因があるように思われます。 日本のインターネットの人口普及率は現在のところは、韓国やシンガポールに先を越されていますが、 最近はi-mode携帯電話の驚異的な伸びもあって2001年には米国を追い抜くだろうと云われています。
しかし、インターネット利用率は年齢によって大きな差があり、 18歳以上29歳まででは90%に近いのに対し、60歳以上では15%に過ぎず、 使わない理由としては前述の社長さんのように「必要を認めない」人が多いということです。
さて、ここで云いたいことは、インターネットの問題は現状で判断してはいけないということと、 社長一人の考えで会社の将来を決めないで欲しいということです。 ホームページを見るのは利用者であって、しかもいろいろな年代層に渡っているのです。 今のところはあまり難しく考えずに、「業界のイメージが良くなるなら、そろそろわが社も始めようかな」という位の気持ちでよいと思います。 結果が表れるには時間がかかりますが、タクシー業界の社会的評価は必ず上がるでしょう。 頑迷な社長さんの啓蒙教材として、次の「ホームページの効用」をご利用ください。
1.タクシー会社電話番号&サービス検索 人名別の電話番号掲載率は60%しかないそうで、 殆どの人名別電話帳はごみ箱へ直行するといわれています。 職業別電話帳の利用率も7.5%ときわめて低く、近い将来に配布は希望者のみとするそうです。 電話番号だけではもはや情報とは云えない時代が来たといえます。 ホームページは電話帳に比べてはるかに情報量が多く、すでにインターネット移行が進ん でいる業種もあります。 2.ニューサービスの開発 品質の均一化を重要視する免許制度が永く続いたこともあり、 この業界では差別化政策の必要性が少なかったといえます。 今までのタクシーの需要は景気に左右され、事業者の努力で売上を増やすのは難しいといわれてきました。 最近になって家庭配車、福祉輸送、介護タクシー、観光タクシー、乗合タクシー、 救援事業等のニューサービスを開発し自助努力で事業の発展を目指す動きが始まっています。 携帯電話の普及、GPSの超小型化、カーナビの低廉化、無線のデジタル化等が更なる ニューサービスを生むことも期待されています。 これからは、ますます自ら情報を発信する態勢を整えることが大事になるでしょう。
3.乗務員募集の媒体の変化 インターネットによる求人情報は新聞・雑誌にくらべて、情報量が圧倒的に多くしかも低料金です。 企業側が求人広告の媒体を移して行けば、求職者は殆どがインターネットで職探しをするようになります。 今では職安にもコンピュータが置いてあり、求職者が自由に検索できるようになっています。 Nextの時代ではホームページは戸籍謄本のようなもので、URL(ホームページアドレス)を持たない会社は存在しないと同じです。 今のところ、インターネットで求人活動しているタクシー会社は全国レベルでみても数社しかなく、 殆どの会社は相変わらず高価な媒体に頼っています。 始めは、効果がなくても常に多くのタクシー会社が求人情報を載せていれば、求職者も集まって来るものです。 景気が回復するに従い、タクシー産業から一般産業への労働力の流失が始まります。 今のままでは、インターネットという仕組みが、この傾向を加速させるおそれがあります。 これもデジタルデイバイド(情報格差)の一種と言えるでしょう。
4.忘れ物検索サービス 東京近代化センターでは、年間68000件の忘れ物に関する問い合わせがあります。 当社では人手を全く使わずにコンピュータだけで対処できるシステムを開発しました。 会員会社がタクシーサイトのホームページで所定のフォーマットで忘れ物登録をします。 忘れ物をしたタクシー会社名が分からない利用者は、タクシーサイトのホームページに来て忘れ物探しの コーナーで所定の項目を入力すれば、サイトのコンピュータがたちどころに該当する会社名を表示する仕組みです。 乗車地が府中で降車地が横浜のように事業区域や協会がまたがっていても構いません。 近代化センターや県タクシー協会ホームページにも忘れ物コーナーを作って、 タクシーサイトにリンクさせることもできます。 電話での問い合わせには、まずインターネットの検索を教えて、 コンピュータを持っていない人には検索を代行することが必要となります。 この仕事はやはり協会や近代化センターの担当として残りますが、 件数は今よりはるかに少なくなります。 協会のホームページでも同様の処理を完結させることも出来ますが、 専用のコンピュータとプログラムとサーバーが必要となります。 さらに、いたずらや不正侵入を防止するセキュリティシステムが不可欠となります。
5.通信手段の変化 支部から会員へのお知らせ等の同一文面を多数に通知するのは電子メールが便利です。 会員から出欠の返事も簡単にだせます。 協会全部では年間の通信費の節約はかなりのもになります。 役所への届け出や許可申請は殆ど電子メールで済むようになります。
6.要望・苦情の蒐集 現在、アドバイザー会議やアンケートから一般の意見を集めていますが、 掲示板等によりもっと多くの人から意見が得られるようになります。
7.バーチカルサイト アメリカでは業種別ポータルサイトが増えており、バーチカル(垂直)サイトと呼ばれています。 そのサイトの中で、最近目立つ傾向としてホームページの標準化が挙げられています。 たしかに業種別のホームページはパターンを決めた方が利用者にとっては使い易くなり、何よりも制作費が安くなります。 日本のホームページのデザインは、使い勝手よりも芸術性を重視しすぎたものが多いように思われます。 写真や絵を多用した結果画面表示に時間がかかりすぎ、利用者をいらいらさせるものはビジネス用には向きません。 タクシーサイトも無料のホームページも含めて4通りの雛型を持っています。 まずは無料のホームページから始めて、目が肥えてきた段階でグレードアップすることをお勧めします。
8.業界関連業者の情報 タクシーサイトのホームページには、自動車メーカー、 メーター器メーカー等タクシー関連の業者のホームページを参照できるようになっています。 新製品の情報や製品の性能比較のためのカタログやパンフレットを画面から直ちにダウン ロードすることもできます。 メーカーにとってもインターネットは、はるかに多くの情報を本当に必要な会社にだけ供給する 「ワン・ツウ・ワン」の情報戦略を可能にし、コストの削減と、ひいては製品価格の低廉化をもたらします。
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●坂本 互(さかもと わたる)
元タクシーサイト代表取締役社長、現在タクシーサイト顧問 元タクシー問題懇談会会員 元イースタンモータス常務 株式会社システムオリジン顧問 東京におけるタクシー向けコンピュータシステムの草分け的存在
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