|
人間、だいたい40を過ぎると体のどこかしら弱いところが出て、医者の世話になる ことがある。私の経験ではほとんどの医院・病院で“待たされる”印象が強い。 看護婦さんの問診や事前検査(血圧・体温等)…そしてやっと医者の診察(短時間) それから次の検査の指示か、簡単な場合 薬の処方箋をだしてくれる。次に会計待ちだ。 会計が済むとこの頃、薬は処方箋薬局で改めて薬を貰う手続きを行う事になる。これが また、かなり時間をとられる。 この“待ち”になんとも抵抗を覚えるのである。せっかちなせいかもしれないが。 メーカーに勤めた私にすれば一寸合理化すれば相当時間短縮出来るなと思ってしまう。手順の悪さ・応対の冷たさを感じてしまう。これが医療費の高い一因かもしれない。 もっとも需給のバランス次第で、患者とはみても“お金を払うお客”と見ていないかもしれない。 つまり、医者・病院は私に言わせれば“弱み産業”である。医は仁とも言う。言い方は一寸悪いが人の弱みを飯の種にしているのである。 勿論、ほかにもそのようなものが一杯あるが。医者にかかる時は、肉体的にも精神的にも落ち込んでいるときが多い。 また、 なんとか助けてほしい弱みを抱えているので強くでれないのである。 さて、こんな事も“待ち”のひとつであるがいろいろな“待ち”について考えてみると結構おもしろいと思う。 ゴルフ場での、つまったホールの“待ち”・打つ瞬間での“待ち”(これは間?)や列車の遅延待ち・こどもや孫の誕生を待つ・結婚式を待つ・正月を待つ・・・死を待つ。 “待ち”にはプラス思考での待ちとマイナス思考での待ち、つまり不安・心配・恐れ等を感じながらと 喜び・楽しみ・欲望をみたす・わくわくを感じながらの待ちがある。 一方 時間軸で分けても瞬間的な待ちから、時間単位・日にち単位・年月単位と大きな幅がある。また、能動的に待つものと受動的に待つものがある。 それが日常であり人生そのものと言えるのかもしれない。このときのその心理を整理し、対処を考えてみると面白いなあと最近強く感じている。 心理学を学んでいる人に聞いたら、まだ専門的に取り上げている人は少ないとのことである。
タクシードライバーにとってみれば“客待ち”は生活を大いに左右する待ちである。駅構内でたくさんの車が待機しているのをみると、 気の小さい私などは近くまでの乗車ははばかれる。この客待ちという行動特性を分析できたら新しい発見があると思われる。 きっと、いろいろな客待ちのノウハウがそれぞれあることだろう。 これらの方策はある心理学者によれば第1に「気を紛らわすこと」すなわち待つことから他の興味あるものへ何らかの転換をはかるのである。 第2に、自分に向けられた自己言語(つまり自分に対して待つ事は良い事だ。待って多くの報酬を得るんだ。)が 大きな影響を持つ事と示唆されている。「待機行動」能力と個人特性についての研究があるようである。詳しくわかったら、また紹介したい。
しかし、根本的にはタクシーの場合、いかにお客様がタクシーを利用してくれるかであろう。業界でもいろいろ工夫はされているようであるが客の立場からみれば料金体系を含め、 気軽にのれる環境作りがのぞまれる。(そんな事は先刻承知…?)一例をあげれば、小金をかかえた高齢者が気軽にのれる味をおぼえたら貴重なリピーターになるのではないか? (特に地方では)最近では交通の不便なところに住宅を建てざるを得ないのである。 市場開拓への工夫を“官の改革”も含めて、もっともっと進めてほしいものである。
|
●大庭 康作(おおば こうさく)
元矢崎総業株式会社常務取締役 本籍 静岡県 父の関係で大阪に生まれるも疎開で静岡に戻り育つ。 矢崎総業(株)に入社後、工場・営業・事業本部等(異なった事業部を含め) “社内転職”をし2000年9月定年退職した。 退職までは計装本部(タクシー・タコグラフその他)に在籍した。 目下、自由を楽しみながら新しい事にチャレンジ中。
|
|