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ウエちゃんのタクシー日記/場外編  - ウエちゃん

37稿 「貧声珍語/立読寸評/惨掲抄…其ノ参」 2002.10.24

「ウエちゃんは毎日仕事をサボって、中央図書館(大阪市立)へ行ってんのかぁいなぁ?」
 と色々な人からよく聞かれる。
 そんな事はない!
 図書館は1週間に1日は休館だ。…と言う事は図書館の1週間の開館日は6日しかない。 なんぼなんでも毎日は行けない!だいたい1週間に4日しか行っていない。
「へぇ~、そんなに本を読んでるんやぁ?めっちゃ感心やねぇ!」
 ともよく言われる!
 アホか!そんなに毎日毎日、書評家でもないのにギャラも出ぇ~へんのに本が読めるかぁい!
 大阪市立中央図書館には北は北海道新聞から南は琉球新報まで全国紙、ブロック紙、地方紙、スポーツ紙、 諸々団体紙が100紙近く置いてある。 それも2階には団体紙が、3階に行けばその他の新聞が約1年間分保存してあり誰でも閲覧できるようになっている。
 ただ1紙だけ『大阪スポーツ/大スポ』…だけは置いてあるが何故かカウンターで「貸してぇ!」…と申しこんでからの閲覧である。 大阪スポーツは東日本で言う所の『東京スポーツ/東スポ』…である。中京地区の中京スポーツ、 九州地区の九州スポーツやね。ほんでもなんで大スポだけは閲覧棚に置いてへんのんやろぉ?あんなオモロイ新聞を…
 ウエちゃんはその全国の新聞の社会面、地方面、経済面、投稿欄をナナメ読みして各地の情報を得るのが趣味なのである!…そんなわけがない!
 ウエちゃんのタクシーに乗って来る7割~8割が地方からの観光客。
 地方からウルトラバイスタウンの大阪に観光へやって来て、大阪のタクシーはスーパーバイスタクシーだと心の底から思っている田舎からやって来たお客さんに、
「お客さん!どこから気ましてん?よぉ~、われぇ!」
 と凄んで聞いて、
「ふ、ふ、ふ、福島ですぅ!許して下さい!うぅぅぅ…!あぁ~~ん!」
 と泣き出す観光客に、
「猪苗代湖、野口英夫記念館、磐梯山、五色沼、えぇトコやねぇ?よぉ~こらぁ!」
「ん…?」
「一昨日、中通りで震度3の地震がおましたなぁ?大丈夫でっかぁ?」
「むむむ…?」
「南会津郡のどっかで豚が18匹も子供を産んだらしいでなんなぁ?福島民報か福島民友新聞に出てましたでぇ!」
 と仮に言ったとしたら、
「運転すさんは、ふくすまぁの事を、詳わすいねぇ?」
 となり、客は安心しきって車内円満になり、
「ほんじゃ、大阪す内を5時間ほど案内すて下さい!」
 となるはずである。
 但し…タクシー運転手生活9年間でそんな事はまだ2回しかないが…ううぅぅぅ!ほっとけぇ!
 図書館に行けない日はウエちゃんのパソコンの『お気に入り』のブックマークをクリックする。
 ブックマークには北は道北日報、留萌新聞、釧路新聞から南は八重山・石垣島の八重山毎日新聞まで全国全ての新聞社 のホームページが入っている。そして各地のその日の大まかなヘッドラインは必ずチェックしている。 全国の新聞のヘッドラインだけのチェックでも2時間はかかる。それでも遠路遥々と死ぬ気で、殺される気で大阪へ遊びにきた遠来の観光客の心をほぐす為である。
 しかし、そんな努力や勉強をしている運転手が大阪で何人いてるやろかぁ?
 絶対にそんな運転手は一人もいてないはずである。ひょっとこいたらら一人ぐらいはいてるかもしれへん!
 お前ら、お客さんの文句や競艇や競馬、競輪の予想をする暇があったら、仕事をサボって麻雀やパチンコする暇があったら勉強したらどないやぁ?
 なぁんでか知らんけど住ノ江競艇場や尼崎プール(競艇場)、園田の競馬場の周辺には運転手が乗ってへんタクシーがやたら止まってんねんけど、いったい何処へ行っとんねん?
 ウエちゃんらが通称で呼んどるタクシー興信所という如何わしい商売がタクシー業界には存在する。そのタクシー興信所のオッさんが証拠の写真を会社へ売りつけて 会社が運転手に審尋したら、
「いゃ~、すんまへん!客待ちで行ったら急にウンコ出そぉ~になりましてなぁ、糞しに行ってましてん!ホンマにえらいすんまへん!がっははは!」
 アホかぁ!お前ら、いったい何人で糞しに行っとんねん!バカモン!
 そんな事を思いながら図書館へ通い、ネットで各新聞社のサイトを閲覧すると『タクシー』…と 言う活字に単語にどぉしても反応してしまう。タクシー関係の記事は毎日毎日必ず何処かの新聞に 登場するが、その内容の9割以上がタクシー業界の世間的地位を落としめる恥かしい記事ばかりである。バカタレが!

 北海道の某地区のタクシー協会が運転手全員に任意で覚醒剤検査を実施すると言う記事が紙面を踊った!おぉ~!素晴らしい!パチパチパチ!
 しかし、検査はあくまでも任意で強制ではないらしい。なんでやねん?ほんならワイがシャブをやってたら検査は絶対に受けへんでぇ!そんなん当たり前やんけぇ!
 関西の某市バスでも覚醒剤使用者が逮捕されたのをきっかけに任意で覚醒剤検査するという。
 なんかがオカシイ?難しい言葉で人権だそうだ!人の権利だそうだ。
 人の命を預かる運転手にシャブの検査を強制的にやると人権に関わるらしい。ふぅ~ん!そりゃ、えぇわ!シャブ漬け運転手に事故されて、 死んだりする被害者の人権は何処へ行ったんやろぉ?

 先日掲載された琉球新報のけったいなマッチ/ポンプ記事だ!
 10月18日付の朝刊社会面のトップ記事は沖縄におけるタクシー運転手の質の悪さを辛辣に糾弾している。右手に煙草を持ち、 左手に携帯電話を持ち、信号無視や制限速度60キロオーバーの乱暴運転は当たり前!ジャッキで後輪を持ち上げて車輪を回転させて 走行させているようにタコメーターに付属しているチャート紙に記録させて いる。轢き逃げ事件も上半期で2件発生し、危険運転やモラル低下が際立っている。…と言う 沖縄のタクシー業界に喧嘩を売っている内容が書かれている。この2件の轢き逃げ事件のうち1件はまだ捕まって ないというメールが沖縄の知人からも届いた。タクシーが轢き逃げするのも珍しい事やけど上半期だけで2件もあるのは異常な状態である。
 8月に神奈川県で轢き逃げをした馬鹿タクシー運転手がいたが、タクシーをちょっと先に放置して逃げて隠れていた為に即逮捕された。
 琉球新報の大きな記事から読み取ると沖縄のタクシー事業者やタクシー運転手を管理管轄する沖縄総合事務局運輸部(本土では運輸局自動車部)もホ トホト困り果ててるらしい。自分の意思に関係なく沖縄に転勤配属された国土交通省のお役人様にはお気の毒様である。ま ぁ、数年きばりはったら本庁へ帰られるから頑張って下さい。在沖のTV局でも何かタクシー総括関連の番組をやったらしいが詳細は不明。
 10月20日付の朝刊読者投稿欄『声』ではタクシー運転手の妻が投稿している。自分の夫は真面目に仕事をしているのに世間の「勉強 しないとタクシー運転手になるよ!」…と言う言葉が非常に辛いという。
 ホンマにそうやろぉか?その通りなんとちゃう?
 沖縄におけるタクシー運転手の態度や社会的レベルの低さ悪さもそうだが、大阪のウエちゃんの周りにいるタクシー運転手の態度言動を 見ていると「こいつは、勉強家やなぁ!」…と思うタクシー運転手は殆どいない!数年に何人かは「おっ!こいつはなかなかやる なぁ!」…と思う人がタクシー運転手に転職して来るが、その全員がタクシー業界の周りのタクシー運転手の社会的レベルの低さに愛想をつかして数ヶ月で辞めていく。
 勿論、稀にだが辞めない頭の斬れる運転手も何人かはいてる。そんな運転手は必ず労働組合の専従か執行役員なり、 その後はタクシー会社の職制になり、最後はタクシー会社や関連会社の幹部になる。

 全国のタクシー運転手さん!もうちょっと社会的に頑張って頂戴よ!頼むでぇ!…と言っても書いても、タクシー運転手でインターネットをやる人間は殆ど皆無やから無駄かぁ?  大スポの助平面か競馬や競艇、競輪の予想紙にでも書かせてくれたらタクシー運転手の殆どか読んでくれるんやけど…


ウエちゃん

タクシー運転手と文筆の二足の草鞋を履く大阪のタクシー運転手
著書・・・
 『笑う運転手/ウエちゃんのナニワタクシー日記』
 『国道の西、夜明けのミナミ/ウエちゃんのナニワタクシー日記』
                    (両著とも…本の雑誌社より刊行)

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