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ウエちゃんのタクシー日記/場外編  - ウエちゃん

22稿 「タクシー規制緩和初日日記」 2002.02.05

2月1日はプロ野球のキャンプ解禁日。プロ野球界では元日です。バス・タクシー業界は規制緩和元年になりました。
 連日、新聞紙面やテレビやラジオのニュースなどではバス・タクシー関係の規制緩和の話題で持ち切りです。どの新聞やニュースを見聞きしても運賃の値引きの話題ばっかりで、うんざりして来まんなぁ。まぁ、話題を各マスメディアに持ちかけるほぉ~のタクシー会社にしたかてぇ、ニュースソースが運賃値下げしかないと言うのには悲しい話でんなぁ。
 しゃあけど最近はちょくちょく、
「我がタクシー会社は介護タクシーで頑張ってます!」
 という記事が出まんなぁ。
 あんな記事を見ると、首から下が全て麻痺しながらも自ら介護用具の会社の社長さんをやってはる、春山満さんの講演を思い出します。
「介護した事ないものが、必要としないものが紳士面を下げて介護を武器に商売をするな!」
 と言う名文句ですねん。全くその通ぉりやねぇ。
 ウエちゃんの周りにも介護ヘルパーの有資格者の運転手さんが何人もいてはります。一生懸命に頑張って講習を受けて何日もかけて取得しはりました。ホンマに頭が下がる思いです。しゃあけど、自ら心から進んで相手を思い遣って仕事をしてはる運転手さんは一人もいてへんよぉですなぁ。
 ウエちゃんの取材に最初はえぇカッコ言いまんねんけど最後には全員が必ず、
「世の中が不況やなかったら、こんな事(介護)を自ら進んでせぇんでもえぇねんけどなぁ!」
 と正直に話してくれはります。これまた全くその通ぉりやねぇ。正直で宜しい!
「ウエちゃん!介護タクシーはなぁ、夕方までに必ず2万円は売上が出きるねん!」
 と鼻高々の介護ヘルパー運転手。
「2万円でっかぁ?宜しいなぁ!羨ましいなぁ!」
 と何の資格も持ってへんけど親切が自慢のウエちゃん。
「えぇやろぉ!ほんまに今の時代は介護タクシー様々やでぇ!」…とヘルパー運転手。
「しゃあけど景気がよぉ~なって、街を走ってた方が売り上げがよぉ~なったらどないしますん?」
 とウエちゃんが杉良ばりの流し目で聞くと、
「そんなもん、介護タクシーなんか辞めさしてもらうわいなぁ、ウエちゃん!ワイが言うてる事ぉ、なぁんか間違ごぉてるかぁ?」…と介護ヘルパー運転手さん。
 全くその通りでございます!介護ホームヘルパー有資格タクシー運転手様。

 マスコミ関係の取材を受けると当コラムの『第6稿/やっぱり…タクシー運転手は禁煙とちゃう?』の話題がよく出る。マスコミの人もこのサイトをよぉ~見てはりますなぁ。ビックリです!
「ウエちゃん!値下げや変なサービスなんか要らんさかいに、タクシーのあのクサイ臭いをなんとかしてくれへんやろかぁ?」
 と特に女性記者さんが力んで言います。
 『朝日新聞全国地方版』と言う新聞をご存知でしょうか?
 この新聞は一ヶ月2万円と言う高い購読料ですねんけど、朝日新聞に掲載された全国の地方版が毎日全て掲載されて宅配される新聞です。これを読むだけで全国の話題が一目瞭然で非常ょ~にタメになる新聞なんです。
 規制緩和前日の1月31日秋田地区の地方紙面に画期的な記事が載りました!
 記事は規制緩和に絡み秋田にある『あさひ自動車』と言う会社の話題です。
「車内広告をなくし、たばこを吸わないドライバーが運転します」
 と言うキャッチコピーをこのタクシー会社が出したという記事が出ていました。あんたはエライ!
 それに付け加え、
「運転手が車内で喋りすぎない事も保証!」…するそうです。
 ん~~~?喋り過ぎのウエちゃんにとってはちょっと辛いような気もすんねんけど…。
 色んなサービスがありますがホンマのサービス言うのは何なんでしょうね?
 サービスというのは無料とか割引、値引きだけがサービスではないんやけど…。タクシー業界の皆さん、解ってはりまっかぁ?

 2002年2月1日(歴史的なタクシー規制緩和の日/快晴の冬寒)
 正午
 午前6時まであちら此方の原稿を書き、朝刊を読みWEBニュース速報(時事・共同・朝日・読売・日経・道新・信濃毎日・中国・西日本・沖縄タイムス・琉球新報)をフラフラになりながら斜め読みして午前7時に倒れ込むように寝て起床。

 午後0時30分
 自宅近く(徒歩3分)のMK大阪の車庫を、規制緩和で気になるので覗きこみながら愛車で出社。
 規制緩和開始の日だがMK大阪の車庫も普段通りに中型ハイヤーとジャンボハイヤーが止まっている。まぁ、本日は申請受付の日だからこんなもんやろぉ。ラジオでは世の中を全く知らへん、アホ馬鹿パーソナリティーが「今日からタクシーが安くなります!」…と大嘘をこいている。

 午後2時00分
 出庫点呼をして午後1時30分に出庫。途中、昼食をコンビニで買っていつもの大阪市港区の海遊館に到着。本日も客がかなり少ない。4時間待ちぐらいやろかぁ?ゆっくりできそうである。
 10分ほどしてウエちゃんの後ろにX交通のタクシーが並ぶ。
 このタクシー会社のグループは本日、運輸局に5千円以上の超過分は5割引という超破格の遠距離割引を提出した。数日前からテレビや新聞の報道で注目されている。朝日新聞(大阪本社版)は一面トップの記事である。この遠距離割引が運転手にとって吉と出るのか凶と出るのかが、傍観者としてめっちゃ楽しみやねぇ。X交通の運転手さんは到着するなり、バタァ!…と倒れこんで獏睡。ホンマにご苦労様です。一度、タコメーターのチャート紙と日報を拝見したいもんやねぇ。

 午後5時20分
 大人4名と子供2名が無理矢理に乗りこもうとする。
 大阪のタクシーは殆どが大人定員5名(大人乗客定員4名)であるから、どぉみても定員オーバーである。行き先は道頓堀。金額にして3300円前後。悪くはない。しかし、道路運送法および道路交通法違反である。「乗せろ!」「乗せない!」…を何回か繰り返していたら後の獏睡X交通の運転手が降りてきた。
「どないしたん?」…とX交通運転手が聞いてくると客が、
「このクソ運転手が定員オーバーやゆぅて乗せてくれへんねん!」…と客がX交通の運転手に言う。
「どこまで行くのん?」…とX交通運転手。
「道頓堀までやねんけど!」…と客。
「定員オーバーやねんから2台で行ったらえぇやんかぁ!」…とウエちゃん。
「ほんなら、ワイのタクシーで行きぃ!」…とX交通。
「おいおい!お前違反やんけぇ!」…とウエちゃんが言うと、
「なにを言ぅてんねん!今日から規制緩和やでぇ!二人ぐらい定員オーバーでも乗せなぁ、ウエちゃん!サービス!サービス」…とX交通。
 客もウエちゃんに向かって、
「二人ぐらい定員オーバーで断らんでもえぇやんけぇ!どのタクシーも乗せてくれるでぇ!」…と言う。へぇ~、大阪には道交法無視のサービス精神旺盛な運転手が仰山コトいてるんやなぁ!…と心から思うウエちゃんです。
 しゃあけどX交通の運転手さん、これでえぇんやろかねぇ?一応、プレート番号を控えてデジカメで記念写真は撮っておきましたが…。どっかへ出しまひょかぁ?
 このX交通のグループ会社の総師はマスコミを集めて一生懸命に割引サービスを喧伝している。
 そしてグループ会社の末端の運転手は定員超過サービスまでやってしまう。
 そうそう、ウエちゃんの連載サイトに時折登場して、客を満面の笑顔で騙す詐欺師運転手の詐欺淵平太郎も、近々にご登場戴く詐欺辻平ノ介もこのグループ会社の運転手でした。
 2002年になって2001年の記録が突然抹消されましたが、国土交通省近畿運輸局自動車部のホームページ内にリンクされているタクシー関連事項に、行政処分を食らった悪質なタクシー会社(個人タク含)の一覧が月別に出ていました。(現在は2002年版が表示中)
 へぇ~!ほぉ~!そうかいなぁ!又かいなぁ!あっちゃ~!…と言う内容でした。
 グループのトップは必死になって、あの手この手で頑張ってはんのにホンマに『親の心子知らず』…とはこの事ですなぁ。
 まぁ、色んなけったいなサービスがあります。これからも出て来るんやろぉけど法律違反の過剰サービスだけは辞めときまひょ!事故しても相手から保険金一切でまへんでぇ。

ウエちゃん

タクシー運転手と文筆の二足の草鞋を履く大阪のタクシー運転手
著書・・・
 『笑う運転手/ウエちゃんのナニワタクシー日記』
 『国道の西、夜明けのミナミ/ウエちゃんのナニワタクシー日記』
                    (両著とも…本の雑誌社より刊行)

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